「日本共産党」

日本共産党 (新潮新書)

日本共産党 (新潮新書)

共産党元幹部によるもので、広い意味での「暴露本」の一種と言ってよいでしょう。この種の本の性質上、内容の真偽等は慎重に見る必要がありますが、内実を知る者にしか知り得ない、という部分もかなりあって、なかなか興味深いものがありました。感想を一言で言うと、「関係者は苦労しているな」ということでしょう。
私の実家(ちなみに共産党員でもシンパでもない)では、近所にいる共産党員のおじさんに頼まれて、私が子供の頃から、赤旗日曜版を購読していて、私は、日曜日になると配達される赤旗日曜版を、よく読んでいました。そのおじさんが、赤旗の集金に来た際、親がいないときには代金を渡してあげたこともありました(月に数百円程度だったと記憶しています)。
そのおじさんは、人の良い感じで、子供の私にも親しく声をかけてくれたりしていましたが、なぜか、いつも疲れた感じで、そのことが今でも強く印象に残っています。この本を読んで、おじさんの疲労の原因が、何となく理解できたような気がしました。