<日歯連献金事件>村岡元官房長官に無罪判決 東京地裁

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060330-00000096-mai-soci

判決は、滝川元被告の証言について(1)逮捕前1カ月間に関係者と対応を協議し、金銭出納帳も廃棄しているのに、逮捕まで記憶を喚起する余裕がなかったと説明している(記憶喚起過程の不自然性)(2)1億円献金に関する村岡元長官への報告などで、無視できない供述の変遷がある(重要供述の変遷)(3)幹部会の開始が通常より約20分遅れた点について全く言及していない(供述内容の不自然性)――などを列挙し、信用性を否定した。
さらに、滝川元被告が保釈後、幹部会出席者の上杉光弘自治相の秘書に「誰にも責任がいかないように言った」と告げたことを取り上げ「あえて虚偽の事実を述べている疑いがあると言わざるを得ない」と判断した。
虚偽供述の理由について、判決は、1億円は橋本元首相個人への献金で、領収書不発行が元首相の意向である可能性に言及。「橋本元首相に累が及び、平成研(派閥)が大打撃を受ける事態だけは避けたいと考えるのが自然」と指摘した。
元宿事務局長についても、献金額決定に関与し、自民党政治資金団体国民政治協会を介して事後的に献金を処理する方法を指南した可能性があると言及。「元宿事務局長に捜査の手が及べば、国政協まで問題が波及することは十分予想でき、その不透明な献金処理が暴露されれば、党全体に回復し難い打撃になることは明らか」と述べた。
さらに判決は、元宿事務局長らにより、幹部会前日までに領収書問題が実質的に決着した可能性があるとして「検察側主張の『幹部会ルートによる処理』は虚構との可能性も否定できない」と指摘した。

http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20060330#1143701890

でコメントした後、いろいろと見たニュースの中では、上記のものが最も具体的で、まとまっていたので、引用しました。
最重要証人の証言の信用性が、根底から否定されてしまっているだけでなく、そもそもの検察ストーリー自体にも強い疑問が投げかけられており(検察側主張の『幹部会ルートによる処理』は虚構との可能性も否定できない、とまで言われてしまっています)、東京地検特捜部としては、正に屈辱的な、到底承服できない判決と言えるでしょう。
この判決が、今後、上級審で覆らず、このまま無罪で確定することになれば、東京地検特捜部の捜査能力に極めて大きな疑問符がつき、その威信が大きく低下して、今後の政界捜査への影響ということも現実的に出てくる可能性もあると思います。

日歯連献金事件:検察側、立証の柱否定され…村岡氏無罪」
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/jiken/news/20060331k0000m040181000c.html