判決要旨 筋弛緩剤点滴事件

http://www.chugoku-np.co.jp/NewsPack/CN2006032201005755_Detail.html

あくまで、この要旨を見た上での感想にとどまりますが、裁判所が有罪判断を維持した根拠は、鑑定の信用性を認めた上で、

1 故意の犯罪行為によるものであるとの、「事件性」の肯定
2 犯人は病院外のものではあり得ず、手口等から見て複数ではない、という犯人となり得る者の限定
3 被告人について、一部の事件についての自白や各種状況証拠から、立件された事件の一部について、まず犯人性を肯定し、上記2の判断を踏まえ、推認の手法も使用して、全事件について犯人性を肯定

というプロセスを経ている、と私は判断しました。
弁護団は、当然、大いに不満であると思いますが、証拠「構造」としては、相当程度がっちりと構築されており、これを崩すのはかなり難しいのではないか(証拠自体を見ていないので、あくまで印象ですが)、と感じました。