特捜部による事情聴取場所

世間を騒がせる特捜事件の場合、在宅の被疑者や参考人霞ヶ関東京地検に呼ぶのは、目立ってまずい、ということがよく起こります。では、どこで取り調べるか、ということになります。
以前は、都内にいくつもあった区検察庁地方検察庁の下にある検察庁)の庁舎が利用される場合がよくあったようですが、最近は、区検が大幅に統合された結果、そういう方法が取れなくなりました。
以前からよく利用されているのは、ホテルの部屋でしょう。永田町にあるキャピトル東急ホテルは、政治家や秘書などから事情を聞く際、そのホテルにいろいろな政界関係者が出入りしていることもあって目立たず好都合、ということで、よく利用されていたようです。私も、以前、ある事件で、某国会議員から、キャピトル東急ホテル内の部屋で事情を聞いたことがありました。
ただ、いつも特定のホテルを利用する、というわけでは、もちろんなく、具体的な状況によって、いくつかのホテルが使い分けられているというのが実状ではないかと思います。
今回のライブドア事件のような事件の場合、誰がどこで事情を聞かれているか、を、マスコミも懸命に追いかけていますから、知られないようにしつつ取り調べたい特捜部と、追うマスコミとの間で、水面下における一種の競争が繰り広げられることが多くなります。