公判前手続き:模擬裁判で紛糾も 検察と裁判所対立

http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/jiken/news/20051031k0000e040063000c.html

岡口裁判官のHP経由で知りました。

 ある最高裁幹部は「これまで通りの専門的な分厚い書面をそのまま裁判員に見せて理解してもらえるだろうか。分かりやすい裁判を実現するには、まず検察側が立証スタイルを変えることが重要」と指摘する。

我々のようなプロの法曹は、当然のことながら記録を読むことも仕事で、記録が分厚くても量が多くても、それなりにポイントを押さえつつ読むことができますが(中にはできない人もいますが)、同様の作業を一般人からなる裁判員にさせるのは、極めて困難でしょう。
日本の刑事裁判が「調書裁判」であるという批判は、以前から根強くあり、なかなか改革されずに現在に至っていますが、裁判員制度という、一種の「トロイの木馬」が、永久に続くかに見えた「調書裁判帝国」の内部に深く入り込んで、帝国を崩壊させるということになるかもしれません。