AKの思い出

コメント欄でも少し触れたが、私は、平成7年に、オウム真理教による武器等製造法違反事件の捜査に関わっていた。
この事件は、オウム真理教が、ロシアのAK74という自動小銃AK47よりも口径を小さくしてより多くの弾薬が持ち運べるようにしたもの)を、自分たちの手で製造しようとして(1000丁程度製造しようとしていたという記憶である)、結局、1丁か2丁程度の試作銃(発射機能はあったと公判でも認定されているはずである)を製造しただけで終わったというものであった。
その時思ったのは、こういった銃が数多くの部品から成り立っていることや、単に部品を作って組み立てれば良いといった単純なものではなく、安全性が高い機能を継続的に備えるためには、非常に高度の技術力が必要であるということであった。
オウム真理教の信者は、組織として相当のお金をかけ、多大な労力をかけたにもかかわらず、上記のような結果に終わっており、取調べの際、冗談で、「作るよりロシアで買ってきたほうが早かったのではないか。」という話をして、被疑者と一緒に笑った記憶がある。
毎日、AK74の話をするので、書店でAK全般に関する本を買ってきて読んでいた。そういうこともあって、なんとなくAKに愛着が生まれてしまった。
最近、朝日新聞で、AKの開発者であるカラシニコフや、AKが戦争、紛争の際に使用されている様子などをレポートした記事が出ていて、一部、書籍化もされているが、興味深く読んでいる。なかなか読ませる記事なので、朝日新聞を読む機会がある方にはお薦めしたい。

カラシニコフ