世界にまたがる告発サイト

小倉先生のブログで、告発サイトが取り上げられていました。

http://blog.goo.ne.jp/hwj-ogura/e/695a2f0cd1c0f1daf6c98e1522f31fa7

小倉先生は、「告発内容の真実性に対する検証可能性」について、提案を含めて論じられており、参考になります。
ただ、この種のサイトをいろいろ見てきた(見せられてきた)私の感想としては、こういった告発サイトの運営者は、「正規戦」を戦っているのではなく、「非正規戦」「ゲリラ戦」を戦っているわけですから、「姿形を見せて戦いなさい!」と言っても、「はい、わかりました」とは応じてくれない場合が多いでしょう。ベトナム戦争の際の、ジャングルの中に潜み、様々なトラップを仕掛け、物陰から攻撃しては消え、米兵を徹底的に苦しめ撤退にまで追い込んだ南ベトナム民族解放戦線の兵士のように、目的のためには手段を選ばないという性格が強いと思います。以前、世界各国でサービスを提供しているISPの、米国法人が提供している無料ホームページサービスに日本語で出されていた告発サイトについて、全然別個の組織である日本法人が提供しているものと誤解し、日本法人を債務者として仮処分決定を得た弁護士の方から相談を受けたことがありますが(残念ながら実効性は何もないです)、今後も、このような事態は減ることはないでしょう。
私は、こういった告発サイトへの対応として、運営者を見つけ出し徹底的につぶす、ということも、対応の一つとしてはあり得ると思いますし、違法・不当な目的(恐喝など)のために告発サイトを装っているようなものについては、むしろ、そういった強い措置が必要であると思っていますが、何らかの根拠らしきものに基づいて「告発」してくるサイトについては、「告発」されたほうも、自社サイト内等できちんと反論を行うとか、非や不備などがあれば早急に改善するとか、多面的な対応策を講じる必要があるのではないかと感じています。