「はてなダイアリー」の粗末なプライバシーポリシー

http://www.hatena.ne.jp/tools/041102_privacy_policy.pdf

誰が作ったのかわからないが、出来が悪いと思う。
情報開示の部分(3 個人情報の取得・分析及び開示)は、特にひどい。「3の3」で、「当社のサービスを向上させることを目的とする場合」が挙げられているが、こういった曖昧な「目的」で個人情報の開示が行われるのであれば、プライバシーポリシーを定めること自体が無意味になりかねない。これで情報開示ができるということになれば、「はてな」が主観的に必要と認めれば(「サービス向上のため」と言えば、何でも言えてしまう)、誰に対しても何でも開示できることになってしまいかねない。
例えば、ヤフージャパンのプライバシーポリシー

http://privacy.yahoo.co.jp/privacy/jp/

を見ると、情報開示については、

「情報の共有と開示」

Yahoo! JAPANは、個人情報を販売したり貸し出すことはいたしません。
以下の場合に、Yahoo! JAPANは個人情報を開示することがあります。
1 情報開示や共有についてユーザーの同意がある場合
2 ユーザーが希望する製品やサービスを提供するために、情報の開示や共有が必要と認められる場合
3ユーザーに製品やサービスを提供する目的で、Yahoo! JAPANからの委託を受けて業務を行う会社が情報を必要とする場合。(Yahoo! JAPANがユーザーに特にお知らせした場合を除いて、こうした会社は、Yahoo! JAPANが提供した個人情報を上記目的のために必要な限度を超えて利用することはできません。)
4 裁判所や警察等の公的機関から、法律に基づく正式な照会を受けた場合
5 Yahoo! JAPANのサイト上でのユーザーの行為が、利用規約ガイドライン等に反し、Yahoo! JAPANの権利、財産やサービス等を保護するため、必要と認められる場合
6 人の生命、身体および財産等に対する差し迫った危険があり、緊急の必要性がある場合

となっており、3のように、サービス提供関係での情報開示については、相手先を明確にし、かつ、利用の限度も明確にしている。2でも、「ユーザが希望」「必要」という縛りがかかっており、制限的であることが容易に見て取れる。
はてな」のプライバシーポリシーは、このままでは、個人情報保護法が要請しているレベルをクリアすることも難しい。個人情報保護に疎い素人とか、不勉強な弁護士が作ったのではないか?こういった欠陥のあるプライバシーポリシーは、早急に改めるべきである。