ケロヨンクラブ

昔、オウム真理教関連事件の捜査に関わっていたとき、オウム真理教の教義について、いろいろと資料を読んで勉強したことがありました。今は、かなり忘れてしまいましたが、その時、強く感じたのは、「グルへの絶対的な帰依」というものが、非常に重視されている教義である、ということでした。原始仏教では、釈迦が、帰依した弟子に囲まれ、教えを授けながら悟りへと導いて行く、という状態だったようですが(専門外なので不正確な言い方になっているかもしれません)、そこでは、絶対的な帰依、というものが前提になっていたのだろうと思います。
しかし、問題なのは、そういった帰依の対象が、教えを受けるのに値しない、それだけではなく、積極的に犯罪行為を行うような存在であったらどうするか、ということです。当然、非常に危険な犯罪者集団になってしまうでしょう。サリン事件など、次々と凶悪な事件を起こしたオウム真理教は、正にそのような状態であったと、今振り返ってみても思います。
ケロヨンクラブの実態について、私は報道によってしか知りませんが、現在、裁判中の教祖に対して、絶対的な帰依を誓っている集団であるようで、上記のような意味での危険性をはらんんでいることは否定できないと思います。