病気の高校生に警官「おまえはタリバンか」

http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/090307/crm0903070010000-n1.htm

米子署員2人が昨年10月28日夕、米子市内で自転車に2人乗りをしていた同県境港市の生徒を見つけて職務質問。うち1人が「その変な格好したやつ、止まれ。おまえはタリバンか」とずきんを取るよう求めた。
生徒と母親が同署に抗議、署長らが謝罪した。

馬鹿につける薬が開発されたら、真っ先につけてやりたいような気がしますね。この程度のレベルで、けん銃を持ち歩いたり、逮捕状や捜索差押許可状を執行したりしているわけですから、かなり危ないものがあります。
記事で、日光を浴びると皮膚が腫れるなど障害が起きる「ポルフィリン症」、と紹介されている病気にかかった人を、テレビで見たことがありますが、日常生活にかなりの制約が出て、気の毒に思った記憶があります。しがない弁護士でも、その程度のことは知っているわけですから、法執行にあたる警察官は、少なくとも、そういった姿の人がいれば、何か事情があるのではないかと思い尋ねる程度の健全な感覚は持ち合わせておくべきでしょう。

映画「アバウト・シュミット」

http://info.movies.yahoo.co.jp/detail?ty=mv&id=240845

日本での公開は2003年でしたが、公開当時、興味を感じて観たいと思っていたものの観ないままになっていたので、DVDで借りて観ました。
ジャック・ニコルソンが演じる、定年を迎えた男の悲哀が、重たさを感じさせず、コミカルな要素もうまく加味して描かれていて、良くできた作品という印象を受けました。
私の場合、弁護士なので定年はありませんが、年をとれば年相応に衰え、次第に人々からも社会からも見放され、経済的にも先細りして孤独感を深める、ということになるのは確実で、定年がないだけに、どこで潔く身を引くかということを自分自身で考える必要があるでしょう。そういった観点からも、この作品には興味深いものがあったように思います。
ネタバレになるので中身は言いませんが、私もささやかながら寄付をしているフォスター・プラン

http://www.plan-japan.org/home/

が、映画の中でうまく使われていたのも印象的でした。

東京中央郵便局立て替え 歴史的建築、保存か高層化か

http://www.asahi.com/culture/news_culture/TKY200903070087.html

こうした、一部を保存・復元し上部に高層棟を配する、という方法について、中川理・京都工芸繊維大教授(近代建築史)は「日本火災横浜ビル(89年完成)あたりが早い例ではないか」と話す。中央郵便局の近くにも、銀行倶楽部(東京銀行協会ビルヂング、93年)や大手町野村ビル(94年)、日本工業倶楽部(03年)などの例がある。
ある程度の部分を残し登録文化財であり続ける工業倶楽部のようなケースがある一方、外壁の一部だけを残し、高層ビルの下層に薄皮のように張り付けた「腰巻き保存」(中川さん)のようなケースも。解体して建て替える歌舞伎座も、予想図を見る限り、似たデザインになっている。「欧米ではほとんど見たことがない」と中川さん。

私の記憶では、神戸地方裁判所本庁庁舎が改築された際、この手法がとられて、元の建物の上に、現代風のビルが「接ぎ木」された形になって、竣工当時はかなりの不評もあったと聞いています。最近は不評だという話を聞きませんが、人々の目が慣れてきたのでしょうか?
神戸地裁の改築後は、

http://kenchiqoo.net/archives/000380.html

でわかりますが、改めて見ると、賛否両論だろうな、という印象を受けますね。私は、どちらかというと「否」のほうです。
現代風の建物を歴史的建造物の上につなげてしまうと、ギリシア神話に出るミノタウロスのような奇怪さがどうしても残ってしまうので、そういったことは一切やめるか、上記の記事にあるような容積率の転売を、歴史的建造物の保存に伴い例外的に認め、転売益で必要な敷地、建物を確保できるようにするなど、工夫が必要でしょう。単に、保存を声高に叫ぶだけでは、こういった問題は解決できないと思います。