内定取り消しの日本綜合地所が破綻、負債1975億円

http://www.asahi.com/business/update/0205/TKY200902050258.html?ref=reca

一昨年夏のサブプライムローン問題浮上後、拡大路線が裏目に出て、業績が急速に悪化。昨年10月以降は資金繰りが切迫するようになったという。今月3日には、09年3月期の連結業績が305億円の純損失に落ち込むと発表。最後は、今月上旬の建築代金支払いのめどが立たず、行き詰まった。

昨年、

大学生53人の内定取り消し、マンションの日本綜合地所
http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20081128#1227874843

で、

株価が急落し、現在は、もうすぐ100円ショップの店頭に並べるくらいまで落ち込んでいて、そこにこの内定大量取消ですから、何らかの重大局面に差し掛かっている可能性もあるでしょう。

とコメントしましたが、遂に重大局面を迎えてしまいましたね。
日本経済が、次第に危機的状況から破局へと向かっているのではないかということを、強く感じさせるものがあります。今こそ、強力な政治が主導して事態を好転させ破局から救う必要がありますが、国会中継を見ていても、とても期待できるような状況ではなく、麻生首相のにやにやした顔に腹も立ち、日航ジャンボ機墜落事故の機長ではありませんが、「これは、もうだめかもわからんね」とつぶやきたくなる気持ちになります。

民放連、最高裁に審理の撮影申し入れ…裁判員制度を前に

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090205-OYT1T01171.htm

申し入れ書は、(1)裁判員の選任手続きや、法廷で行われる証人尋問などの撮影・録音を認める(2)記者会見で裁判員の体験を取材できるよう裁判所側も協力する――などを求めた。

裁判員制度が導入されることで、刑事裁判が劇場化し、裁判ショーと化して、法廷でも裁判員の感情に訴えようとするパフォーマンス合戦が繰り広げられることは、ぼほ確実なようですから、ここは思い切り劇場効果を盛り上げ、上記のような申し入れにあるように、公判の模様を大々的に放映し、ドラマやバラエティのように経費もかからず視聴率が稼げるコンテンツにして行く、というのも一つのやり方でしょう。もちろん、国民の「知る権利」にも応えることになり、それで問題がなければハッピー、ハッピーということになるはずです。
しかしながら、問題がなくハッピー、というわけには行かないところが現実の難しさで、そのような方向で進めば、証人が言いたいことをうまく言えなくなったり、不特定多数が法廷の模様をリアルタイムで見聞きすることによる様々な反響が生じ、その結果、例えば被告人の家族が嫌がらせ等を受け自殺するような事態に追い込まれるなど、種々の深刻な弊害も発生しかねません。
いかなる裁判制度を持つかは、その国における主権者が決めるべきことであり、国民主権下における日本では国民が決定することで、国民の多数が劇場化、ショー化を望むのであればそうするのも自由ではありますが、そうなった場合に、非常に大きなものを失うことになりかねず、そのツケは、結局、自分たちにはねかえってきかねない、ということも慎重に検討する必要があると思います。

ヤメ検の“功罪”問う裁判に 田中森一被告初公判

http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/090204/trl0902041142003-n1.htm

そんな劣勢を覆すカードが既に「時効」となった当時の違法弁護の暴露なのだろう。今後の証人尋問で明確に裏付けられるか否かが公判のカギを握る。が、この主張は「闇社会の守護神」としての軌跡を図らずも浮き彫りにし、情状面で不利に働くリスクを生む。

この事件は捜査の表裏を熟知し、捜査当局への影響力も期待されて犯罪者の防波堤となる検察OB、いわゆるヤメ検弁護士という特殊な存在抜きに語れない。裁判はこのヤメ検の“功罪”も問うものになる。

私も「ヤメ検」のカテゴリに入れられてしまっているようで、経歴からそれは仕方がないと思いますが、そこに何もかも入れてしまった上で、「ヤメ検弁護士という特殊な存在抜きに語れない。裁判はこのヤメ検の“功罪”も問うものになる。」などという言われ方をされるのであれば、ちょっと待てよ、それは違うよ、と言いたくなりますね。
捜査の表裏を熟知し、という点は、私の場合も、敢えて否定はしませんが、捜査当局への影響力と言っても、できることとできないことがあるのは当然のことで、黒いものを白にする、といったことを期待する人がいれば、それは誤った期待でしょう。そういうことをわきまえずにいると、田中森一氏のようになってしまうこともありますが、それは例外中の例外で、誰もが、目的のためには手段を選ばない、といったダーティなことを平気でやっていると思われるのは迷惑と言うしかありません。
ただ、田中森一氏の存在、その著書で語られている内容、それらによってイメージ化された「ヤメ検」というものが、一種の虚像として独り歩きしてしまっている面は確かにあって、そういったイメージ、虚像をいかに修正して行くかということは、今後の難しい課題という気がします。
日本ヤメ検協会(これではあまりにもおかしな名前ですが)のようなものを作って、検察庁に在籍したことがある弁護士がメンバーとなり、会員の違法、不当行為にブレーキをかけたり、人々の正しい理解を得るための活動を展開する、といったことも必要かもしれませんが、実際にやっても、会員はほとんど集まりそうもないですね。