偽ジョブズ氏:「マイクロソフトのヤフー合併はうまくいかない」

http://japan.cnet.com/marketing/story/0,3800080523,20366786,00.htm

Fake Steve氏(またの名を雑誌ForbesのDaniel Lyons氏ともいう)は、「MicrosoftとYahooの合併はうまくいかないだろう」とあるブログエントリで記した。「理由はこうだ。これはちょうど、100ヤード競争で2位と3位の男2人をつかまえて、足を縛って再度走らせ、これでもっと速く走れるだろうと信じるようなものだ」
エントリを最後までスクロールすれば、別のおかしな想像の世界を垣間見ることができる。「大きくて不器用で不格好な象が2頭、曲芸をしていると想像してみよう。この2頭は、互いのことが本当は嫌いなのだが、スケートボードに乗っている間だけは仲良くしている必要がある」とLyons氏は書いている。

わかりやすいたとえ話ですが、この問題の本質の一面を突いているのかもしれないですね。
既に、別のエントリでもコメントしましたが、ヤフーとマイクロソフトでは、カルチャーがあまりにも違っている面があり、双方のカルチャーになじんできた人が、机を並べて協調しつつ仕事ができるとは思いにくいものがあります。
マイクロソフトが、買収成功後の青写真としてどういったものを思い描いているのか興味がありますが、マイクロソフトも自分自身を大きく変え、ヤフーブランドをうまく使いこなす、ということができないと、「偽ジョブズ」が予言するようなことになりかねないでしょう。

力士暴行死:逮捕までに三つの「壁」 愛知県警

http://mainichi.jp/select/jiken/news/20080208k0000m040112000c.html

力士暴行事件で愛知県警が前時津風親方と暴行の中心だった兄弟子3人の逮捕に7カ月余を要したのは▽死因と暴行の実行者の特定▽しつけ・けいことの線引き▽暴行と死亡との因果関係立証−−の三つの「壁」があったためだ。

上記の3点に加えて、共犯者間の共謀関係、特に、親方と弟子の間の共謀も、問題にはなりそうです。この点については、以前、

http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20070927#1190883296
http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20071007#1191719843
http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20071027#1193460037

でコメントしたことがあります。認定のあり方としては、暴力団内部での組長と組員の関係が参考になるような気がします。
重大な結果が発生していて、共犯者の中で、従属的な役割にとどまっている者以外は、有罪になれば実刑になる可能性が高いでしょう。

<JAL>客室乗務員らへの賠償認める 個人情報無断収集で

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080207-00000118-mai-soci

日航広報部は「会社再建中の訴訟は信頼を損なう。大所高所の観点から原告の主張を認めることなく、可能な限り早期に終了させることが最も適切と判断した」とのコメントを出した。

こういった対応をすることによる日航側のメリットとしては、請求通り金を払うことで訴訟を終結させ、証拠調べが行われるなどして醜い、汚い事実関係(というものがあるとして、ですが)が明るみになることを防ぐ、ということが考えられます。請求額は、約4800万円であったようですが、さらなるイメージ低下による経済的損失と天秤にかけ、これで片がつくなら安いものだ、と考えたのかもしれません。そういう本音を、「きれいな」言葉で表現したところ、上記のようなコメントになった可能性もあるでしょう。
ただ、これで、本当にこの問題が片付く、と考えるのは甘い、という気もします。修理ミスがあった飛行機を、多数の乗客を乗せたまま墜落するまで、繰り返し飛ばし、多くの人の生命、夢、希望を奪い世の中に無数の不幸を作り出すような航空会社ですから、考え方にはかなりの甘さ、見通しの悪さがありそうです。

元銀行員、元長官との共犯否定 総連本部詐欺事件

http://www.asahi.com/national/update/0208/TKY200802080142.html

被告は捜査段階で容疑を認め、検察側の立証の柱となっていた。無罪主張に転じたことで、緒方元長官らの公判にも影響を与えそうだ。

事件の中身については言えませんが、この「元銀行員」氏は、今後、元長官の公判で証人として証言することが確実な状況です。非常に重要な証人であることは間違いありません。公判に影響を与えるかどうかは、証言次第ですが、弁護人としても(私もその1人ですが)、いろいろな検討を加えながら準備を進めていて、お聞きしたいことはかなり出てきているので、証人尋問の際はじっくりとお付き合いいただくことになると思います。
最近、特にこの事件の関係で、座りっぱなしで深夜まで記録を読むせいか、腰がやや痛く、おまけに肺ガンの疑いまで指摘され、満身創痍(?)の状態ですが、粛々と頑張りたいと思います。

デイトレーダー「バカで浮気で無責任」 経産省次官の「経済オンチ」

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080208-00000003-jct-bus_all

北畑次官は、「本当は競輪場や競馬場に行っていた人が、パソコンを使って証券市場に来た。最も堕落した株主だ」と、デイトレーダーを罵倒。さらに、「馬鹿で浮気で無責任なので、議決権を与える必要はない」「(米投資ファンドのスティール・パートナーを引き合いにして)経営者を脅す悪い株主」と批判した。

経済産業省事務次官という高位高官が口にする言葉としては、幼稚であり、品位も感じられず、思慮浅薄という印象しか受けないですね。

http://www.zakzak.co.jp/top/2008_02/t2008020802_all.html

で、あの「ジェイコム男」さんは、

人間性にまで発言するのはどうかと思う部分はある。短期に株を所有する人は、株価に影響する経済指標、会社の状況などを毎日、勉強や研究をしながらやっている。堕落していたら利益は出ない。また、株を持っている間に株価が下がれば損をする。株を買う時点で責任が生じており、無責任ということはないのでは。そもそも、株主を差別するのはまずいでしょう」と理路整然と反論した。

とのことですが、こちらのほうが、むしろ経済産業省事務次官らしい発言、という印象を受けます。なかなかの説得力で、感心しました。
この程度の人物が、事務次官という地位に登りつめてしまう経済産業省という役所に対する国民の不信感も募るのではないかと思われ、情けない気持ちになります。