時効殺人の賠償命じる 除斥を適用せず 東京高裁判決

http://www.asahi.com/national/update/0131/TKY200801310325.html

除斥期間を適用せずに損害賠償の請求権を認めた事例は、集団予防接種によるB型肝炎ウイルスの感染で国の責任を認めた06年6月の最高裁判決などがあるが、遺族側代理人の弁護士によると、時効となった刑事事件をめぐって請求権を認めたのは初めてとみられる。長期間、未解決だった事件について犯罪被害者の権利を重視した判断として、今後の同様のケースに影響しそうだ。

http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20060926#1159261183
http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20071220#1198085900
http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20071223#1198399477

でコメントした、女性教諭殺人事件ですが、除斥期間に関する

判決はこうした経緯を踏まえ、石川さんの請求権を相続した遺族が権利を行使できないのに、男が20年で賠償義務を免れることは「著しく正義・公平の理念に反する」と判断。「特段の理由があり、民法上の規定にかかわらず、遺族が相続した千佳子さんの請求権は消滅したとはいえない」と結論づけた。

という判断は、本件の解決としては妥当な結論を導くものの、除斥期間という制度が設けられた趣旨に照らすと、「著しく正義・公平の理念に反する」「特段の理由」を、やや広げすぎているのでは、という感もあり、最高裁の判断を見てみたい、という印象を受けます。

ケニア(ケニア難民・国内避難民)/高嶋由美子 緊急報告

http://www.japanforunhcr.org/act/a_africa_kenya_02.html

ウガンダのUNHCRリラ事務所の高嶋由美子所長は、現在、ケニアの国境沿いにあるウガンダの町・トロロ(Tororo)にて、緊急対応チームのリーダーとして支援活動に奔走しています。

ケニア難民は食糧と水といった最低限の基本的な支援を受けて、テントでの避難生活を送っています。我々トロロの緊急対応チームは、パートナー機関とともに24時間体制で働いてベストを尽くしていますが、トイレなどの衛生設備と薬や医療品は不足しています。業務は大変厳しいもので、職員の数が足りていません。朝6時半から夜7時まで国境地帯で働き、その後はミーティングやレポートの作成に追われる毎日です。1月23日にトロロに小さな一時避難センターを設立し、支援物資を運んでいますが、まだまだ足りないものが多く、全てのものが整うように、日々奔走しています。
ケニア難民の中でのモラルは未だに高く保たれています。ケニアの情勢が改善され、ケニアから逃れてきた人々が短期間で帰れるよう願わずにはいわれません。いつの日か難民がいなくなる世界となりますように。

UNHCR関係者が、難民支援のため、必死に努力する様子が目に浮かぶようで、こういった努力をする人々を孤立無援状態にしてはいけない、と思います。
今の日本は、様々な問題を抱えつつも平和ですが、この平和が、世界的に見ると、当たり前ことではなく、日本に住み平和の中で生活している我々は恵まれている、ということを、改めて感じます。
上記のサイトの中の説明にあるように、様々な方法による寄付も可能ですから、可能な方は検討してみてください。

温かい言葉

昨日、公判前整理手続期日があったある事件で、ある検察の大先輩(退官後、弁護士としても活躍)から、弁護人宛に送られてきた手紙を読んだところ、事件の本質が鋭く指摘され、「認めなければ保釈は無理、しかし認めるわけには行かないという苦しい立場で、本人も弁護人も大変だと思います。」といった趣旨の、温かい言葉があり、大変ありがたいと思いました。
厳しい状況にあっても、こうして温かく見守ってくれている人がいる、ということには、心強く、励まされものがあります。

古葉竹識監督を承認=日本学生野球協会

http://www.jiji.com/jc/c?g=spo_30&k=2008013100913

今春からは、かつて広島の抑え投手として活躍した故津田恒実さんの長男、大毅さんがチームに加入する。大毅さんは投手兼外野手で、昨秋、九州の大学から試験を受け合格、2年生に編入するという。

かなり前に、故・津田投手の奥さんが書いた本を読んだことがありますが、その本に掲載されていた写真では、お子さんは、まだかなり小さくて、幼稚園児か小学校低学年くらいだったという記憶です。大学に入って、野球をするほどまで成長されていたとは知りませんでした。
志半ばで病魔に倒れた故・津田投手ですが、ここまでお子さんが成長し、しかも、古葉監督の指導の下で野球ができる、いうことをあの世で知って、さぞ喜んでいることだろうと思います。

日教組、教研集会全体集会を中止

http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20080201AT1G0103A01022008.html

会場に予定していたグランドプリンスホテル新高輪(東京・港)の使用契約をプリンスホテル側に一方的に解除され、開催のメドが立たなくなったため。1951年に始まった教研集会の歴史で全体集会が中止に追い込まれたのは初めて。
会場を巡っては、日教組の申し立てに基づき、東京地裁が今年1月、会場使用を認める仮処分を決定し、ホテルが東京高裁に対して行った抗告も棄却されている。集会の自由などを巡る論議を呼びそうだ。

ホテル側にもそれなりに言い分はあると思いますが、主張を尽くした結果としての裁判所の決定に従わない、という姿勢は、コンプライアンスの観点からいかがなものか、という印象を強く受けますね。自分の主張を優先し、司法権に服しない、というホテルが、法治主義を旨とする日本国の、それも首都の中枢において営業を継続していることに対する強い疑問も、当然、生じてくるでしょう。
こういった人や組織が次々と出現すれば、法治主義は根底から崩壊し、日本国は国としての体を為さず、アフリカにあるような「失敗国家」化し、暴力、無秩序、不正義が横行する、暗黒の状態に陥ってしまうでしょう。長きにわたり綿々と続いてきた日本国の歴史も終わりかねません。上記のような姿勢、対応は、正に「暴挙」と言っても過言ではないと思います。
今後、このホテルを利用しようと人は、「日本国の司法権に従わないホテルである」ということを十分念頭に置いて、利用すべきかどうかを、よく考えてみるべきでしょう。