http://www.asahi.com/national/update/0925/NGY200709250007.html
先日、
http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20070630#1183166210
とコメントした件ですが、捜査が進展し、重大な局面を迎えているようです。
県警は、親方や同部屋の力士ら関係者から、任意で事情を聴取。死亡前日の25日午前、斉藤さんは部屋を逃げ出そうとして兄弟子らに連れ戻された。こうした斉藤さんの態度に腹を立てた親方が、力士らとの夕食の席上、ビール瓶で斉藤さんの額を殴り、切り傷を負わせていたことがわかった。その後、けいこ場の裏手で兄弟子数人が斉藤さんを取り囲み、数十分にわたって殴るけるの暴行を加えたことも、親方らは認めているという。
以前の報道では「稽古中の事故」扱いされていて、私も、それを前提にコメントしましたが、場所が「夕食の席上」「けいこ場の裏手」(「けいこ場」ではなく)では、正当業務行為とは無縁な暴力による制裁として事件性濃厚、という印象を強く受けますね。当初、報道されていた「事故」態様が、関係者の口裏あわせによるものではないか、ということも、当然、捜査の対象になっていることでしょう。
記事によると、親方を傷害罪、弟子を傷害致死罪で、各立件する方針のようですが、親方と弟子の「共謀」関係も、今後問題になる可能性があります。親方からの具体的な指示がなくても、検察庁や裁判所が得意とする「黙示の共謀」といったことが認められれば、親方も傷害致死罪の共同正犯として取り込まれて行く、という可能性もあるでしょう。
傷害致死罪という重大な犯罪が問題となっている以上、関係者の一斉逮捕に至る可能性も高いと思います。
追記:
兄弟子が金属バットで暴行 時津風部屋力士死亡事件
http://www.sankei.co.jp/shakai/jiken/070926/jkn070926038.htm
親方はその際、兄弟子らに「かわいがってやれ」などと指示し、4人前後が斉藤さんを取り囲んで暴行。翌26日午前には斉藤さん1人を狙った執拗(しつよう)なけいこが行われた。この間に、兄弟子の1人が金属バットを持ち出し殴ったという。
この事実関係であれば、親方と弟子の間の共謀関係を認定するのは容易でしょう。傷害致死罪による立件で、親方(「親分」ではなく)以下が一網打尽になるという、前代未聞の事態が間近に迫っているようです。