拉致問題担当相を検討 安倍氏、解決へ意欲

http://flash24.kyodo.co.jp/?MID=RANDOM&PG=STORY&NGID=main&NWID=2006091801000589

安倍晋三官房長官は18日夜、北朝鮮による日本人拉致問題に関し「状況を考えながら、いろいろな対応を考えなければいけない。被害者家族のケアもあるだろうし、全体的な拉致問題について考える、担当する人がいてもいい」と述べ、首相に就任した場合、新内閣の組閣で拉致問題担当相の設置を検討する意向を明らかにした。日本テレビ番組で語ったもので、拉致問題解決への強い意欲を示す狙いとみられる。

拉致事件が全面解決したとは到底言えない状況ですから、上記のような措置は是非とも講じてほしいものです。
先日、東京地検特捜部へ事件相談に行き、待合室で待っていると、壁に、「日本は見捨てない」と書かれた、拉致事件に関するポスターが貼ってありました。私が相談している事件も、見捨てずに解決へと進めていただきたいものだと思いました。

自民総裁選:安倍氏が首相なら、8人連続で「非東大」

http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20060919k0000m010107000c.html

一方、「2世、3世議員の増加」を挙げるのは猪口孝・中央大教授(政治学)だ。世襲議員の首相就任は90年代に入り一気に目立ち始め、細川氏以降は安倍氏も含め8人中6人。世襲議員は親や親せきの政治的資産を活用できる点で他の議員より優位にあり、安倍氏はその典型と言える。

いろいろな見方が紹介されていますが、私の見方は、上記の猪口教授と同様ですね。政治家という仕事が、個人の資質、識見、能力に依存するというよりも、一種の世襲制の「家業」化しているのではないかと思います。ある程度成功した政治家は、支持者・支持団体、後援会、地盤等によって支えられ、それを最も円滑に引き継げるのは、血縁関係がある者で、能力云々は二の次、という傾向が強まっている、と思います。東大出身者が優秀で、そうではない人が優秀ではない、とは思いませんが、東大出身者が、非常に優秀な人々であることは間違いなく、そういった人々から首相が出なくなっている、ということの意味は、分析するに値することだと思います。

領事の「人間ドラマ」HPで公開へ…テレビ化にも意欲

http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20060918ia22.htm

外務省は10月上旬にも、在外公館の領事が邦人保護などの体験をつづった「領事の手記」を小冊子やホームページで公開する。
領事業務への国民の理解を広げるのが狙い。昨年末に現場の領事から体験談を募集し、集まった19作品から優秀作品7点を選んだ。いずれも実話の「人間ドラマ」で、外務省はテレビドラマ化にも意欲を見せる。

献身的に働く立派な人もいるとは思いますが、不熱心、冷淡、といった悪評もよく聞きます。国民の理解を広げるのも結構ですが、全体としての質が向上し不心得者がのさばっていないかどうかを絶えずチェックする態勢作りも不可欠でしょう。
問題となった一連の不祥事のイメージは、私の中でもまだ大きく、外務省と言えば、日米開戦時の最後通牒送付を遅延させて日本人を卑怯者呼ばわりさせ、ユダヤ人救出に尽力した杉原千畝を冷たく放逐し、私利私欲を優先し美酒美食に囲まれ優雅な生活を送る税金貴族、というイメージです(あくまでイメージです)。

共謀罪は今度こそ成立するか

http://www.bitway.ne.jp/bunshun/ronten/ocn/sample/enquete/060914.html

ボツネタ経由。

東京地検公安部検事の落合洋司氏は、共謀罪の適用対象となる「団体」の要件の曖昧さについて「そもそも一から十まで犯罪が目的という集団などない。一時的に犯罪目的を持てば適用対象にする可能性が高い。法務省はかなり限定したように言うが、判断するのは法務省ではなく裁判所だ」と指摘し、「一般の人は捕まりません、などと国会で言っているが、NGOや労組が、一時的に捨て身の行動をとることもあり得るのだから不確定だ」(東京新聞06年5月24日付)と述べている。

上記の記事の後、成立要件をさらに厳格にしようとする動きがあり、それはそれで評価はできますが、共謀罪の本質的な危険性は、小手先の修正では消し去れない、と言うべきでしょう。

堀田力のズバリ直言(4)レッドカードが見えてきた―ホリエモン裁判の行方

http://www.janjan.jp/column/0609/0609171328/1.php

元検事である堀田氏の、ライブドア事件に関する見方ですが、なかなか興味深いものがあります。

私もそこを何が出てくるかなと実は聞いていたのだが、そこに弁護人の冒頭陳述が出てきた。弁護側で何を持っているか、検事の立場で言えばこわかっただろうと思うが、その立場で読んだら、安心したと思う、検事は。つまり新しい事実、こわい事実がない。理屈がほとんだ。理屈はおもしろいことはおもしろいが、所詮は理屈で、ちょっと事実関係が悪いからそこでということではへりくつになってしまいがちだ。
よく勉強して書いているが、検事からみると、こんな事実があったか、これじゃあぶないぞというようなものはないし、そういう証拠もない、というか、もちろん私は証拠を全部は見ていないが、あれば当然立証のなかで出てくるだろうから。つまり一部無罪はあるにしても、全体としてはかなり有罪という線であろうということが冒頭事実で見えたかなあと。
ということは、ホリエモンはずっとしゃべらずにいて最後は無罪を願っているだろうが、実はその作戦は、成功していない可能性がきわめて高い。つまり、有罪でしかも実刑になる可能性が高い。自白していないというのは情が悪いから。ホリエモンにとって一番困るのは実刑だろうから、執行猶予と実刑では天と地だから、その大きなリスクを冒してしゃべらなかったのがそれがマイナスに出ている可能性が強いかなあと。

事件を見る目のある人は、こういう目でもこの事件を見ている、ということは、覚えておいたほうがよいでしょう。まったく同じではありませんが、私の現時点での見方も、上記の堀田氏の見方と共通するものがあります(私には堀田氏のような事件を見る目はありませんが)。
検事として公判立会していて、何が嫌かと言うと、捜査段階では想定していなかった、新しい事実が出てくるということでしょう。想定された範囲内の事実であれば、それにどう対処するかは事件の中に織り込み済みですが、想定外の事実が出てくると、検察官が構築したストーリーが根底から覆ってしまう、ということになりかねません。
この記事の中にある、堀田氏の、堀江氏に対する、

ふつうはしゃべるのだが。個人としてしゃべってもいいことをしゃべらずにぐっと耐えるということは、非常に強いパーソナリティがないとできないことなので、ふつう日本人はできない。いろいろ聞いていけばしゃべるのだが、その点、この人は、いい意味でも悪い意味でも、非常に個人の強さを持っているひとだ。

という分析も、堀田氏らしく、なかなか鋭いものがあると思いました。そういった個人の強さが、現在の強気の弁護方針につながっているということになると思いますが、物事は「裏目に出る」という事もあり、今後の公判の行方が注目されます。