朝日新聞:新党結成取材で情報ねつ造、記者を懲戒解雇

http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20050830k0000m040122000c.html

長野総局の記者は13日に亀井静香・元自民党政調会長と田中知事が東京都内で会談したことについて、田中知事から取材していないのに「田中知事から取材して、両氏が長野県内で会談していたことが分かった」との内容の情報を社内に報告。この情報をもとに記事が掲載されてしまったという。

こういった行為が許されないことは言うまでもありませんが、自分が、この記者(28歳)と同じ年齢の頃を思い出すと、検事正、次席検事、刑事部長、公判部長といった人々への報告の際、「この点は確認しているか?」と聞かれ、やっていないと、つい、「確認しました」と答える誘惑に駆られていましたね。「確認しました」と言えば、それ以上の追及は通常、ありませんから、それで通るものですし、そのことが大きな問題になることも、通常はないでしょう。しかし、そういう虚偽報告はしない、嘘はつかないという、一種の職業倫理というものがないと、次第にいい加減な世界に入って行くことになります。
この記者が、どういうプロセスを経てこのような事態にまで至ったかはよくわかりませんが、過去に書いた記事についても、きちんと検証を行う必要性を感じます。

映画「容疑者室井慎次」

http://www.odoru-legend.com/suspect/

この手の映画はほとんど観ないんですが、ちょっと興味を感じて観てみました。
オープニングで、空から撮影した東京拘置所が大写しになりますが、「そういえば東拘へ行って接見しないといけないな」と思い、最初から、なかなか映画の世界に入り込めませんでした。
いろいろと気になる点はありましたが、それは、私が元検事の弁護士だからであって、エンタテイメントとしては、なかなかうまく作ってあるな、と思いました。
一つだけ指摘しておきますと、取調べを行う検事の執務机の上には、取調べる事件の記録以外は何も置かない(置いても必要最小限度)というのが普通で、検察庁内部でもそのように教育されているはずです。この映画の検事の執務机のように、記録が所狭しと並んでいる、ということは、通常はないはずです。

国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)

http://www.japanforunhcr.org/

が、日本における寄付の公式窓口になっているということです。
アマゾンで本を買ったところ、難民支援のための寄付のお願いのパンフレットが同封されていました。
先日、欧州からの帰りの飛行機の中で、映画「ホテル・ルワンダ

http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20050802#1122913649

を観たばかりで、こういった地域で国連が果たすべき役割は非常に大きいと思います。
私は、しがない弁護士で、杉原千畝氏やラウル・ワレンバーグのようなことはできませんが、できることはしたいので、ささやかながら寄付をすることにしました。

ラウル・ワレンバーグ
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A9%E3%82%A6%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%AF%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%83%90%E3%83%BC%E3%82%B0#.E3.83.AF.E3.83.AC.E3.83.B3.E3.83.90.E3.83.BC.E3.82.B0.E3.81.AE.E6.B4.BB.E8.BA.8D

<大阪弁護士会>2人を懲戒 依頼者にセクハラ、依頼放置

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050830-00000067-mai-soci

弁護士は分割払いの1回分を割り引くのを条件に、性的関係を求める趣旨で女性を食事に誘った。

こんなことをして業務停止3か月程度では、軽すぎるんじゃないですか。真面目にやっている弁護士が大迷惑でしょう。除名か退会命令が相当です。

愛の流刑地:ブログ検索で1位に 2位は朝日新聞

http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/wadai/news/20050830k0000e040042000c.html

8月下旬になり、主人公が性行為中に愛人を殺すというとんでもない展開に陥り、ネット界でも話題が沸騰したとみられる。

今日現在、死亡が確認されていないような気もしますが、確かに「愛の流刑地」は「とんでもない展開」になりつつありますね。
死亡が確認された場合、あの状況で、どのような犯罪が成立するか考えてみると勉強になりそうです。上記のニュースでは「殺す」とありますが、殺人罪は成立するのでしょうか?
成立の可能性があるのは、殺人、傷害致死、重過失致死、過失致死、でしょうか。逮捕監禁致死もあり得なくもないですが、そういった行為や、その状況を「逮捕監禁」とは言いにくいので、ちょっと無理でしょうね。
今後、死体をどこかに捨てたりすれば死体遺棄罪も成立し、併合罪になります(私でも、この程度の罪数はわかります>奥村先生)。