菅氏、内閣人事局は変えず 「政策反対なら異動」

菅氏、内閣人事局は変えず 「政策反対なら異動」(共同通信) - Yahoo!ニュース

内閣人事局は2014年5月に内閣官房に新設された。幹部人事を掌握するため、官邸主導の意思決定を後押しする一方、官僚の忖度を生む要因と指摘される。

 私が身を置いたことがある官僚組織は検察庁だけですが、捜査を進める際に、こうだろうという「見立て」や証拠の評価などについて、上司の意向に、ただ従うだけというのは危険なことだと感じたことが何度もありました。被疑者や参考人を取調べていて、これは見立てがちょっと変だなと思えば率直に意見は言っていたものでした。少なくとも、私が在籍していた頃の検察庁は、そういうことがあっても飛ばされたりするような組織ではなかった気がします。今はどうか知りませんが。

組織である以上、決まったことには従う必要がありますが、決まるまでには、信念に基づききちんと意見を言う、言われた側も反対意見にも耳を傾け必要に応じて方針を修正する、ということでなければ、組織は独裁者に支配された、上に忖度したヒラメのような人間だらけの、硬直化、弱体化したものになってしまうでしょう。

日本の官僚制度は、アメリカのように政権交代とともに幹部がガラッと交代するような制度ではなく、基本的には特定の省庁で勤め上げるシステムです。そういうシステムの中で、政治家に反対すれば飛ばされる、では、官僚がやる気を失い意見を言わなくなる恐れが大きく、結局は国民のためにならないでしょう。

 

「古田織部ー美の革命を起こした武家茶人(中公新書)」

 

古田織部 - 美の革命を起こした武家茶人 (中公新書)
 

 最近、アニメでも取り上げられるなど何かと話題の古田織部ですが、何か1冊、読んでおきたいと思っていて、これを通読してみました。新書で読みやすい上、わかりやすく、ベイシックな知識が得られて満足できました。

私の郷里の広島では、武将で広島藩に使えた上田宗箇を始祖とする上田宗箇流が有名で、その上田宗箇が古田織部の高弟であり、そういう意味でも古田織部には興味、関心を感じています。

古田織部は、大坂夏の陣終結直後に、大坂方との内通を問われ切腹を命じられてその生涯を終えました。著者は、関与したとは考えられないとしていますが、古田織部は一言も弁明せず従容として切腹をを受け入れたと言われており、謎は今でも残ります。本書の冒頭は、古田織部細川忠興とともに、罪を問われ堺へと赴く千利休を見送るシーンから始まるのですが、権力と芸術が接近したときの危うさというものを最も良くわかっていたのが古田織部であったのかもしれません。

今後もこの分野の読書は地道に積み重ねていきたいと考えています。

2万円代で買える世界最小級スマホがもうすぐ日本デビュー。Suicaなどにも対応予定の充実スペック

2万円代で買える世界最小級スマホがもうすぐ日本デビュー。Suicaなどにも対応予定の充実スペック(FINDERS) - Yahoo!ニュース

デュアルSIMカードに対応し、バッテリー容量も2000mAhと、超小型機とは思えない充実した機能・性能を実現した。 

日本における最大のセールスポイントはFeliCaへの対応だろう。SUICA(JR)などの交通系ICカードに対応し、Jelly 2でコンビニや電車、バスの決済が可能。

日本で入手しやすい似た端末としては楽天ミニがありますが(こちらもFelicaが使える)、eSIMのみ使えるのに対し、Jelly2はdualSIMタイプで、SIMカードを抜き差しする一般的な利用がしやすいのがメリットですね。

スペックを楽天ミニと目視で比較してみたのですが、

 

Jelly2スペック

https://camp-fire.jp/projects/view/319223?list=search_result_projects_popular

楽天ミニスペック

https://network.mobile.rakuten.co.jp/product/smartphone/rakuten-mini/spec.html

 

・縦横は楽天ミニよりもやや小ぶりで、厚みが倍くらいにある(物理SIMを使用するから厚いのでしょう)

・重さも楽天ミニよりやや重い

・ディスプレイは楽天ミニが3.6インチに対して3インチ

・解像度も楽天ミニよりやや低め

・内蔵メモリは楽天ミニより大きい

楽天ミニでは使えないMicroSDカードが使える

・バッテリーは楽天ミニが1250mAhに対して2000mAhと大きい

楽天ミニより明らかに多周波数対応で、GSMにも対応(もう要らんかも?)

 

と、ざっくりこういう感じです。

販売中の楽天ミニでは外されてしまっているBand1にも対応しています。ドコモやドコモ系のMVNO利用者にとっては嬉しいですね。

楽天ミニのスペックで問題ないという人は楽天ミニで良いと思いますが、幅広いニーズに対応しているJelly2という印象を受けます。

私も1つ注文しておいたので、手元に来て使える日が楽しみです。

 

 

 

ボーガン規制、有識者検討へ 兵庫の殺傷事件受け 10年で32件検挙・警察庁

ボーガン規制、有識者検討へ 兵庫の殺傷事件受け 10年で32件検挙・警察庁(時事通信) - Yahoo!ニュース

ボーガン関連の警察の検挙事案は10年間で32件あった。ただ、所持は銃刀法など現行法で規制されておらず、23県(8月末現在)が青少年育成条例などで18歳未満への販売を禁止するといった対策にとどまっている。警察庁は報告書を踏まえ、規制強化の場合は法改正などを検討する。

インターネット上の動画を見ても、ボウガンの威力には凄まじいものがあり、こういう高度な殺傷能力のあるものが上記程度の法規制しかされていないのは相当に問題でしょう。

ボウガンに規制を加えると日本古来の「弓」も規制せざるを得なくなるから、とも言われているようですが、人力で引く弓とボウガンでは威力が隔絶していて、同列に論じるべきとも思われません。

所持について登録を義務付けるほか、正当な理由のない携帯を禁じるなど、合理的な規制を加える必要性は高いと思います。

 

「ちあきなおみ 沈黙の理由」

 

ちあきなおみ 沈黙の理由

ちあきなおみ 沈黙の理由

 

喝采」をはじめとする様々な名曲を歌った歌手・ちあきなおみが人々の前から姿を消してからかなりの年月が経過しますが、その原因となったと言われている夫の死の前後にマネージャーを務めていた著者が、当時を振り返って書き著したのが本書です。新聞広告でたまたま見かけ、興味を感じて読んでみました。

通読して感じたのは、やはり、ちあきなおみと夫との絆が相当に深く強かったということであり、それだけに、その死後に、歌の世界から身を引くことになったのだろうということでした。ただ、ちあきなおみ本人の手記ではなく、夫の死と身を引いたこととの関係は、よくわからないままでした。そこは本人が語らない限り永遠に謎でしょう。

本書では、大スターであるにもかかわらず、周囲の人々に気さくに接し、夫が経営していた飲食店を、その死後に、一時、手伝ってもいたちあきなおみの人間的魅力も語られていて、そこも興味深いものがありました。

再びスポットライトを浴び「喝采」を歌うちあきなおみを見たいという思いが募りました。 

公訴時効撤廃から10年 苦悩続く遺族 捜査員「先が見えない」

公訴時効撤廃から10年 苦悩続く遺族 捜査員「先が見えない」(産経新聞) - Yahoo!ニュース

全国の警察では、この時効撤廃の動きに伴い未解決事件を専従で捜査する部署もできた。ただ、科学捜査の進展で、発生から時間が経過しても犯人にたどり着く望みをつなぐ一方、展望が見いだせず膠着状態から脱せない長期未解決事件も少なくない。

ある捜査関係者は「初動捜査でどれだけ証拠や証言を集められるかが大事。そこが滑る(失敗する)といくら時間をかけても事件は解決しない」と話す。

時効制度がなぜ存在するかが語られる際、必ず挙げられるのが、証拠の散逸ということです。日時が経過すれば、証拠収集は難しくなり人々の記憶も薄れます。次々と事件が起きる中で、過去の事件に貴重なリソースをかけすぎないというのも、1つの判断です。

ただ、それでは正義が失われてしまう、ということで一部犯罪について時効が撤廃された以上、いかに取り組むかというのが現実的な課題でしょう。

例えば、特定の事件に携わる年数が長かった捜査員が定年間際になったら、その事件の担当に戻して定年後も再雇用し、じっくりと捜査に取り組んでもらう、という方法もあるでしょう。貴重なリソースを分散させないようにしつつ、効率的、効果的な捜査体制をいかに組めるかが大きな課題ではないかと記事を読み感じました。

上智大生の遺品を返却 父親「あっという間の24年」

上智大生の遺品を返却 父親「あっという間の24年」(テレビ朝日系(ANN)) - Yahoo!ニュース

順子さんは1996年、葛飾区の自宅で殺害・放火されましたが、事件は今も未解決です。焦げ跡の残るレポート用紙からは、国際社会での活躍を夢見た高い志がうかがえます。

時が経過することにより人々の記憶も薄れ、徐々に解決は困難になります。現在であれば防犯カメラの情報で、嫌疑ある人物の足取りを克明に追えた可能性が高いと思いますが、当時はそういう情勢にはありませんでした。

犯人と思われる血液は警察が採取しているようですから、何らかの形で真犯人のDNAが採取できることによる解決、程度しか解決の可能性はないのでしょうか。

被害者の写真はいつまでも当時と変わらず若いままで、年月が積み重なり、この事件はどうなるのか、といつも思う、そういう事件です。

真犯人検挙が、被害者への何よりの供養になるのでしょう。